下書き(ラフ)を描いた後、ペン入れをすると画像の印象が大きく変わってしまうことがあります。たいていの場合、見栄えが悪くなることが多いです。ここでは、ラフと完成イメージの印象が大きく異なる問題の対処法を紹介します。
どういった現象が起きるかを確認してみます。
とある初心者のラフ画像です。(画像全体に目がいくように、目、鼻、口を潰してあります。)
上図のラフ画像に実線を描画します。(いわゆるペン入れ)
ラフ画像と比較すると線が整理されているのは良いですが、すっきりしすぎて見栄えはあまりよくないです。
上記の現象が発生する理由として
が挙げられます。
対策の一つとして、描きこみを増やす方法があります。服の皴や陰影を描きこみます。また、服の模様や小物を描きこむことで線数を増やすことでラフに近い見栄えにすることができます。ただし、描きこみ過ぎるとリアルになりすぎたり、汚れて見えてしまうなどの弊害が出るため注意してください。
もう一つの方法はラフの線の数を減らす方法です。描画にかかる時間を短縮したり、正しい線を簡単に取り出せるようになるメリットもあることから、ラフの線数を減らす方法がおすすめです。
線数の減らし方ですが、まず、先の画像でどの場所で線が多いかを確認してみます。
があります。難しい場所、曲線、処理方法がよくわからない場所で何度も線を引いてしまっているため、上記の場所で線が増えてしまっています。
具体的な線の減らし方ですが、以下になります。
上記を実践しラフを描きなおしたものが下図です。元のラフより線が減らせていることがわかります。
上図のラフに実線を描いたものが下図になります。ラフの状態と印象が大きく変わっていないことがわかります。
ラフの状態で線を増やし過ぎないことでペン入れ後の印象を大きく変えないようにできます。