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Excelでの仮説検定に関するドキュメント

カイ二乗(χ2)検定をする

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ExcelでCHISQ.TEST関数を利用して、カイ二乗(χ2)検定をする手順を紹介します。

書式

書式は以下の通りです。

CHISQ.TEST([実測値の配列・セルの範囲], [期待値のの配列・セルの範囲])

利用例

条件

おみくじの箱にくじが5つ入っています。4つがはずれで、1つがあたりです。6人がくじをそれぞれ一人5回引き、当たった回数、はずれた回数を記録します。結果は以下となりました。

名前あたりはずれ
ぺんた05
あでりー23
ろっくほっぱー14
きんぐ32
えんぺらー05
ぐれい14


このとき、人によってくじのあたり方に差があるでしょうか(エスパーみたいな人がいる、または、くじ箱に細工がしてあるなど)
くじは公平で誤差の範囲内でしょうか?

帰無仮説は差がない、誤差のない仮説となるため「人によってくじのあたり方に差はない」となります。

手順

最初に下図の表を作成します。期待値通りに全員にあたりが出たとします。

名前あたりはずれあたり期待値はずれ期待値
ぺんた1414
あでりー1414
ろっくほっぱー1414
きんぐ1414
えんぺらー1414
ぐれい1414


カイ二乗(χ2)検定をする:画像1

H2セルに下記の数式を入力します。

=CHISQ.TEST(C3:D8, E3:F3)


カイ二乗(χ2)検定をする:画像2

数式を確定すると、H2セルには、"1" が表示されます。期待値と観測値が全く同じため、適合度は100%となります。
カイ二乗(χ2)検定をする:画像3

続いて、条件をふまえた下図の表を作成します。

名前あたりはずれあたり期待値はずれ期待値
ぺんた0514
あでりー2314
ろっくほっぱー1414
きんぐ3214
えんぺらー0514
ぐれい1414

H2セルの値は、"0.119..." となります。(約12%) 有意水準を5%(普通用いる統計学的有意水準)としても5%より高い値のため、「人によってくじのあたり方に差はない」の仮説は棄却できず、くじのあたりの出方は人によって変わらないことが言えます。
カイ二乗(χ2)検定をする:画像4

さらに、20回くじを引いた場合の結果でも計算してみます。

名前あたりはずれあたり期待値はずれ期待値
ぺんた317416
あでりー218416
ろっくほっぱー119416
きんぐ515416
えんぺらー416416
ぐれい614416


この場合、H2セルの値は、"0.312..."となり、5回の時よりも適合度が高くなり仮説は棄却できず、人による出方の違いは無いことが言えます。
カイ二乗(χ2)検定をする:画像5

ここで、「ろっくほっぱー」があたりが16回出たとします。(はずれは4回)
この状態でH2セルの値は、"0.00000000033"となります。有意水準を5%すすると、0.05より低い値のため、、「人によってくじのあたり方に差はない」の仮説は棄却され、人によって当たりはずれに差があることが言えます。
カイ二乗(χ2)検定をする:画像6


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iPentec Document 編集部
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作成日: 2016-08-25
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