Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい

Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用する手順を紹介します。

概要

こちらの記事では、マテリアルのディスプレイスメントマップを利用して、凹凸を表現する手順を紹介しました。
しかし、同じ手順で ArnoldのStandard Surface のマテリアルで実施しようとすると、Standard Surface にはディスプレイスメントマップの設定項目がありません。
Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい:画像1


この記事では、ArnoldのStandard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルを利用した場合のディスプレイスメントマップの適用について紹介します。

手順

シーンに円柱を作成します。
Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい:画像2

[レンダリング]メニューの[マテリアルエディタ]サブメニューの[スレート マテリアル エディタ]の項目をクリックします。
Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい:画像3

スレート マテリアル エディタのウィンドウが表示されますので、左側のマテリアルマップブラウザの枠から[Materials]の[Arnold] [Surface]カテゴリの [Standard Surface]の項目を中央のエリア(View)にドラッグ&ドロップして項目を作成します。
Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい:画像4

中央のエリア(View)に作成したStandard Material の項目を選択し、ベースカラーや光沢などのマテリアル情報を設定します。設定ができたら、 メインウィンドウで円柱のオブジェクトを選択し、マテリアルエディタのウィンドウ上部のツールバーの[マテリアルを選択へ割り当て]ボタンをクリックします。
Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい:画像5

マテリアルが円柱に適用されます。レンダリングして結果を確認します。下図のレンダリング結果となりました。
Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい:画像6

続いて、ディスプレイスメントマップを設定します。円柱のオブジェクトを選択し、ウィンドウ右側のコマンドパネルの[修正]タブをクリックして選択します。 下図の画面に切り替わります。
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[モディファイヤリスト]のドロップダウンリストボックスをクリックします。リストの[Arnold Properties]の項目をクリックして選択します。
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モディファイヤスタックの枠に[Arnold Properties]の項目が追加されます。
Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい:画像9

スレート マテリアル エディタのウィンドウに戻り、左側のマテリアルマップブラウザの[マップ]>[一般]カテゴリの [ビットマップ]の項目を中央のエリアにドラッグ&ドロップします。
Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい:画像10

項目をドロップするとファイル選択ダイアログが表示されますので、設定したいディスプレイスメントマップの画像を選択します。画像を選択すると、 中央のエリアにBitmapのマップ項目が作成されます。
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プレビューイメージを更新します。今回は下図の花柄のディスプレイスメントマップの画像を用意しました。
Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい:画像12

メインウィンドウに戻り、モディファイヤスタックの[Arnold Properties]の項目を選択します。 コマンドパネルの下部のエリアの[Displacement]ロールアウトを開きます。
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[Displacement]ロールアウト内の[Enable]チェックボックスをクリックしてチェックをつけます。
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下にスクロールすると、[Displacement Map]グループがあります。
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[Displacement Map]グループ内の[Use Map]のチェックボックスをクリックしてチェックをつけます。
Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい:画像16

スレート マテリアル エディタのビットマップの項目の右側のコネクタ部分からドラッグし、メインウィンドウの [Displacement Map]グループ内の[マップなし]のボタンの位置でドロップします。 (ボタンをクリックして選択ダイアログからディスプレイスメントマップの画像の項目を選択しても良いです。)
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Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい:画像18

[インスタンス (コピー)]のダイアログが表示されます。今回は[インスタンス]を選択して[OK]ボタンをクリックします。
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ディスプレイスメントマップが設定できました。ディスプレイスメントマップのため、シェーディングのプレビューには反映されません。
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レンダリングします。下図の結果となりました。ディスプレイスメントマップが適用されていることが確認できます。
Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい:画像21

ディスプレイスメントマップの強度は[Displacement]ロールアウトの [Height] の値で変更します。Heightの値を小さくしてみます。"0.2" に設定しました。
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レンダリング結果は下図です。へこみ具合が弱くなりました。
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タイリングの設定

ディスプレイスメントマップのテクスチャを複数タイル状に並べて適用する場合は、マテリアルエディタのマップの設定を変更します。 スレートマテリアルエディタのウィンドウで、ディスプレイスメントマップに使用しているビットマップの項目を選択します。
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ウィンドウ右側のエリアの[座標]ロールアウトの[タイリング]の値を変更します。
[U]のタイリングの値を "4.0"にします。
Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい:画像25 Arnold の Standard Surfece (標準サーフェス)のマテリアルでディスプレイスメント マップを利用したい:画像26

レンダリングします。下図の結果となります。円柱の周囲に4つのディスプレイスメントマップを並べた結果になりました。
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同じ設定をボックスに設定した場合は下図の結果となります。
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Arnold の Standard Surfeceでディスプレイスメントマップを利用する手順を紹介しました。

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著者
iPentecのメインデザイナー
Webページ、Webクリエイティブのデザインを担当。PhotoshopやIllustratorの作業もする。 最近は生成AIの画像生成の沼に沈んでいる。
作成日: 2022-10-05
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