ファイルやディレクトリのパスが非常に長い場合、コマンドが途中で失敗する場合があります。ディレクトリ構造が深い場合や長いファイル名のファイルがある場合は、
コマンドが最後まで実行されたかを確認する必要があります。
ファイルとディレクトリの所有者をAzureAD (EntraID) のユーザーに変更する手順を紹介します。
ファイルとディレクトリの所有者を変更する手順をこちらの記事で紹介しました。
しかし、AzureADのユーザーに変更したい場合、ユーザー一覧には、AzureADのユーザーは表示されないため、変更できません。
この記事では、ファイルとディレクトリの所有者をAzureADのユーザーに変更する手順を紹介します。
AzureAD (EntraID) のユーザーに変更する場合は、icacls コマンドを利用します。コマンドの実行には管理者権限が必要です。
icacls (変更するファイル、ディレクトリのパス) /setowner "AzureAD\(EntraIDのユーザー名)"
多くの場合、指定したディレクトリ以下のファイルやディレクトリのオーナーをすべて変更することが多いため、 /T
オプションを使用します。
icacls (変更するファイル、ディレクトリのパス) /setowner "AzureAD\(EntraIDのユーザー名) /T"
管理者としてコマンドプロンプトを表示します。
次のコマンドを実行します。d:\data
ディレクトリ以下のファイルとディレクトリの所有者をAzureADのユーザーに変更します。
icacls d:\data /setowner "AzureAD\(ユーザー名)" /T
実行結果は下図です。ファイルの所有者を変更できました。
コマンド実行後にセキュリティの詳細設定のダイアログを表示します。[所有者]の欄が AzureAD\(ユーザー名)
の表示になり、所有者をAzureADのユーザーに変更できました。