Excelで小数点以下を切り上げて数値を表示、処理する方法について紹介します。
Excelで小数点以下を切り上げて数値を表示したい場合があります。
[セルの書式設定]で[数値]を選択し[小数点以下の桁数]を0にすると、四捨五入の値が表示されますが値は小数が含まれたままになります。
値も小数を切り上げた数値にしたい場合はCeiling()関数を利用します。
=CEILING.MATH([値 または セル], [基準値])
以前の書式では下記になります。
=CEILING([値 または セル], [基準値])
基準値には、切り上げる最小単位を入力します。基準値に入力した数値の最も近い倍数に切り上げられます。
セルに以下の数式入力すると小数点を切り上げた11が値として表示されます。
=CEILING.MATH(10.21,1)
以下の表を作成します。
2倍した値 | ||
---|---|---|
元の値 | 8.21 | |
CEILINGした値 | 8.21 |
D5セルに以下の数式を入力します。
=CEILING.MATH(D4)
小数点が切り上げられ"9"の値がD5セルに表示されます。
右側の列に2倍した値を計算します。E4セルに以下の数式を入力します。
=D4*2
E5セルに以下の数式を入力します。
=D5*2
結果は下図です。CEILINGしたセルを2倍した場合は元の値ではなく切り上げした値の2倍の数値になります。
下図の表を準備します。
2025 | 2026 | 2027 | 2028 | |
---|---|---|---|---|
来園者数見込み | 4,382,000 | 4,884,000 | 5,031,000 | 5,152,000 |
ホットドック購入者見込み | 1007.86 | 1123.32 | 1157.13 | 1184.96 |
表を修正します。
2025 | 2026 | 2027 | 2028 | |
---|---|---|---|---|
来園者数見込み | 4,382,000 | 4,884,000 | 5,031,000 | 5,152,000 |
ホットドック購入者見込み | 1007.86 | 1123.32 | 1157.13 | 1184.96 |
ホットドック単価 | 112 | 126 | 138 | 134 |
売上見込 | =D4*D5 | =E4*E5 | =F4*F5 | =G4*G5 |
6行目の売上見込は小数点以下の値も計算されています。
ここで、4行目は、購入者数なので、小数点は表示したくないと考えて、セルの書式設定で[数値]を選択し、小数点以下の桁数を0にします。
見た目は、小数点の表示がなくなりますが、実際の値は小数点が含まれており、
4行目を利用した計算結果は小数点が含まれた値で計算されており、先ほどの結果から変わりません。
小数点以下を含まない値としたい場合は、D4セルの数式を以下に変更します。
変更した数式をコピーして、E,F,G列にペーストします。
(E列であれば、"=CEILING.MATH(E3*0.00023,1)"、F列であれば、"=CEILING(F3*0.00023,1)")
=CEILING.MATH(D3*0.00023,1)
小数点以下が切り上げられた数値になり、その後の計算結果も小数点以下が切り上げられた整数値で計算されます。