Excelの数式で翌日、前日、指定した日数の前後の日時を求める

べあーる
質問: あるセルの日付の前日やn日後の日付を求めたい
あるセルに設定されている日付の3日前や翌日の日付を求めたいです。どのような方法で実現できますか?

Excelで数式を利用して翌日や前日、指定した日数の前後を日時を求める手順を紹介します。

概要

日数を加算、減算する場合は 日数の数値を加算、または減算します。

補足
数式を使わずに連続した日付を入力する方法として、オートフィルを用いる方法もあります。 オートフィルについてはこちらの記事を参照してください。

書式

n日後の日付を求める

=(日付セル、または、日付値)+n

n日前の日付を求める

=(日付セル、または、日付値)-n

記述例

2017年6月8日の翌日の日付を求める
="2017/6/8"+1

2017年10月2日の前日の日付を求める
="2017/10/2"-1

2015年6月8日の4日後の日付を求める
="2015/6/8"+4

C3セルの1日後の日付を求める
=C3+4

Excelの数式で翌日、前日、指定した日数の前後の日時を求める:画像1

例1:連続した日付の入力

Excelを起動します。B列に連続した日付を入力します。
Excelの数式で翌日、前日、指定した日数の前後の日時を求める:画像2

B2セルに"2025/1/1"の文字列を入力します。
Excelの数式で翌日、前日、指定した日数の前後の日時を求める:画像3

B3セルにB2セルの翌日の日付(1日後の日付)を以下の数式で入力します。

=B2+1

Excelの数式で翌日、前日、指定した日数の前後の日時を求める:画像4

数式を確定すると、B3セルにB2セルの翌日の日付、"2025/1/2"が表示されます。
Excelの数式で翌日、前日、指定した日数の前後の日時を求める:画像5

B3セルをコピーし、下のセルに貼りつけ(ペースト)します。 通常の貼り付けでも良いですし、形式を選択し数式の貼り付けでも良いです。
連続した日付がセルに入力できました。
Excelの数式で翌日、前日、指定した日数の前後の日時を求める:画像6

例2:1週間ごとの日付の入力

1週間ごとの日付の入力の例です。B2セルに"2025/1/1"の文字列を入力します。
B3セルにB2セルの翌週の日付(7日後の日付)を以下の数式で入力します。

=B2+7
Excelの数式で翌日、前日、指定した日数の前後の日時を求める:画像7

数式を確定すると、B3セルにB2セルの翌週の日付、"2025/1/8"が表示されます。
Excelの数式で翌日、前日、指定した日数の前後の日時を求める:画像8

B3セルをコピーし、下のセルに貼りつけ(ペースト)します。1週間ごとの日付がセルに入力できました。
Excelの数式で翌日、前日、指定した日数の前後の日時を求める:画像9

A.W.S (Another World Story)

Excelの数式で翌日、前日、指定した日数の前後の日時を求める:画像10

薄曇りの午後六時。残業モードのオフィスには、プリンターの鳴る音とキーボードを叩く音だけが低く響いていた。 販売管理部の島田は、巨大な出荷スケジュール表とにらめっこしながら呻いた。

「明日の予定がずれてる……納期、全部一日後に延ばさないと」

隣のデスクで、派手めのネイルを光らせる新人の結城が顔を上げた。

「一行ずつ日付直してたら夜が明けちゃいますよ。セルの中にある日付なら、数式で楽に動かせます」

島田は半信半疑で首をかしげる。
「でも行ごとに休日も混ざってるんだ。式なんて面倒くさくないか?」

「簡単ですよ」
と結城。彼女は自分のシートを開き、日付の入ったセル B2 を指差した。

「まず翌日にしたいなら ‘=B2+1’ 、前日に戻すなら ‘=B2-1’ 。それだけで日付はまるっと動きます」

島田は目を丸くする。
「数値扱いだから、足し算引き算でいいのか……」

「連休分まとめて動かすなら、ずらしたい日数を別セルに置くと便利です。 たとえばセル F1 に ‘7’ って入れといて ‘=B2+F$1’ って書けば、一週間先も一発ですよ」

さっそく自分のシートで式を試すと、列ごと日付が滑らかに更新された。島田は思わず声を上げた。

「おおっ、本当に一瞬だ!」

ざわつくオープンスペース。その奥で、眉間に皺を寄せていた課長の牧野が振り向いた。
「おい島田、うるさいぞ。終わったなら今日中に出荷リストを俺に送れ」

「はいっ! もう少しで……」

ところがすぐに結城が首を傾げた。
「あれ? 式は合ってるのに、予定が一日ズレたままですね」

モニタには、翌日に設定したはずの出荷日が土曜日に落ち込んでいた。島田が青ざめる。

「まさか……今日は金曜日か! 土日を飛ばした営業日計算が要るのか」

結城は気まずそうに笑った。
「‘WORKDAY’ 関数で土日を飛ばせば済むんですけど、休日一覧を別シートに作らないと……」

ふたりが頭を抱えていると、背後から牧野の低い声。
「島田、そのカレンダー見ろ」

壁の紙カレンダーには大きく赤い丸。翌日は会社の創立記念日で、全社一斉休業と書いてある。

「つまり翌営業日は月曜日。式もいいが、まずカレンダーを見ろってことだ」

島田と結城は顔を見合わせ、同時に深く頭を下げた。 

――そして月曜の朝。まだ誰もいないフロアで島田が席に着くと、キーボードに小さな付箋が一枚貼りついていた。

《土日祝を飛ばすときは
  =WORKDAY(B2,1,休日表)
 くらい書けるようになれ。 牧野》

その下に、さらに牧野の筆跡で追伸。

《紙のセルは計算しない。動くのはお前の頭と手だ》

苦笑しながら付箋をモニター脇に貼り替えた島田は、ボールペンを取り出して余白にそっと書き足した。

《=TODAY()+努力》
貼り直された黄色いセルが朝日の中でかすかに光り、月曜のオフィスがほんの少しだけ前向きに計算し直された。

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著者
iPentecの企画・分析担当。口が悪いのでなるべく寡黙でありたいと思っている。が、ついついしゃべってしまい、毎回墓穴を掘っている。
作成日: 2016-01-24
改訂日: 2023-12-24
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