REALFORCE R2 を分解する

REALFORCE R2 を分解する手順を紹介します。

概要

REALFORCE R2 のキーボードを長期間利用すると、周囲の環境によっては激しく汚れる場合などがあります。 この記事では、REALFORCE R2を分解して掃除やメンテナンスをする方法を紹介します。

注意
分解すると保証対象外となりますので、注意してください。


今回は掃除ではなく、キーの押下時にばねの響く音が大きくなり気になってきたので、分解してカップラバーとコニックリングの状態を確認し、 その後、ハウジングの位置を調整しつつ締めなおしてばねの響く音がしないように締めなおすことを目的にしています。

手順

今回は REALFORCE R2 と同じ形状の下図の REALFORCE for Mac を分解します。
REALFORCE R2 を分解する:画像1

背面のねじを外す

裏返します。
REALFORCE R2 を分解する:画像2

REALFORCE R2 はキーボードのカバーが背面からねじで貫通する構造でねじ止めされています。背面のねじを外さないと カバーを開けることもできない構造になっています。背面のねじは、背面の接続ケーブルの穴の近くにある、シールを外す必要があります。 こちらのシールを外すと保証対象外になります。
REALFORCE R2 を分解する:画像3

シールを外すとねじがあります。
REALFORCE R2 を分解する:画像4

ねじを外します。
REALFORCE R2 を分解する:画像5

カバーを外す

キーボードの奥側のカバーの爪を外します。
REALFORCE R2 を分解する:画像6

爪を外した状態です。こちら側の爪は比較的容易に外せます。
REALFORCE R2 を分解する:画像7

手前側の爪も外します。こちらは手で外すのは難しいです。
REALFORCE R2 を分解する:画像8

隙間にピンセットを差し込み、外側に開きます。てこの原理で、爪を外します。

ピンセットは、HOZAN ピンセット P-878を利用しています。


REALFORCE R2 を分解する:画像9

爪を外した状態です。道具を使わないで手で外すのは難しいです。今回は金属のピンセットで外しため、筐体のプラスチックに傷がついてしまいました。
REALFORCE R2 を分解する:画像10 REALFORCE R2 を分解する:画像11

補足
少し幅の広いプラスチックのへらなどを使えば傷つけずに開けることができます。
工具を入手できるようであれば、iFixit オープニングツールなどを利用するとよいと思われます。
REALFORCE R2 を分解する:画像12

上部のカバーを外せました。
REALFORCE R2 を分解する:画像13

カバーの構造

カバーの上部(キーボードの奥側)の爪です。全部で4か所あります。
REALFORCE R2 を分解する:画像14
REALFORCE R2 を分解する:画像15

カバーの下部(キーボードの手前側)の爪です。内側に爪が付いています。こちらも4か所あります。
REALFORCE R2 を分解する:画像16 REALFORCE R2 を分解する:画像17

カバーにねじ穴があり、背面のねじがこちらのねじ穴で止まる構造になっています。
REALFORCE R2 を分解する:画像18

基板の取り外し

カバーを開けるとキーボードの基板は簡単に外せます。
REALFORCE R2 を分解する:画像19

背面側です。
REALFORCE R2 を分解する:画像20

コネクタを外します。
REALFORCE R2 を分解する:画像21 REALFORCE R2 を分解する:画像22

キーボードの基板を外せました。
REALFORCE R2 を分解する:画像23

基板からキーを外す

基板の背面はたくさんのねじでキー(ハウジング)の板と固定されています。
ねじは、銀色のねじと、黒色のねじの2種類があります。
REALFORCE R2 を分解する:画像24

ねじをすべて外します。
REALFORCE R2 を分解する:画像25

基板からキーを外します。基板を外すときは、基板が下になるようにして外したほうが良いです。 基板が上の状態で外すと、基板を外した時に、カップラバーとコニックリングが散らばってしまうことがあります。
基板を外した状態が下図です。
REALFORCE R2 を分解する:画像26

カップラバーとコニックリングの状態を確認する

液体をこぼしてしまった場合は、カップラバーまで液体が付いている場合がありますので、カップラバーを掃除します。
REALFORCE R2 を分解する:画像27

カップラバーを外すと中にコニックリングが入っています。このコニックリングが押されることで、静電容量が変化しキーが押されたことを 検出する仕組みになっています。
REALFORCE R2 を分解する:画像28 REALFORCE R2 を分解する:画像29

基板にキーを取り付ける

基板にキーを取り付けます。基盤の上からキーの板を乗せます。乗せるときに位置がずれていないかを確認しながら位置を合わせます。
REALFORCE R2 を分解する:画像30

基板にキーを乗せたら、裏返さずに、銀色のねじを下から締めます。
REALFORCE R2 を分解する:画像31 REALFORCE R2 を分解する:画像32

周囲の銀色のねじを全て取り付けたら、キーを押して違和感がないか、キーの押下時に異音が無いかを確認します。 確認ができたら、裏返します。
REALFORCE R2 を分解する:画像33

黒色のねじを緩めに締めます。キーを押して違和感が無いことを確認しながら、黒色のねじを均等に締めていきます。
REALFORCE R2 を分解する:画像34

ねじを締めたら、キーを押してみて、再度問題がないかを確認します。
REALFORCE R2 を分解する:画像35

コネクタの取り付け

キーボードの基板にコネクタを取り付けます。
REALFORCE R2 を分解する:画像36

カバーの取り付け

コネクタからのケーブルをカバーの溝に這わせます。
REALFORCE R2 を分解する:画像37

底面のカバーにキーボードを取り付けます。この状態で、USBケーブルでPCに接続し、すべてのキーの入力ができていることを確認します。
REALFORCE R2 を分解する:画像38

キーボードのキー入力に問題が無いことが確認できたら、上部のカバーを取り付けます。
REALFORCE R2 を分解する:画像39

以上でREALFORCE R2を分解して、再度組み立てできました。


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著者
iPentec.com の代表。ハードウェア、サーバー投資、管理などを担当。
Office 365やデータベースの記事なども担当。
作成日: 2021-07-10
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