特定のモデルで DPM 系のサンプリングメソッドを使用して画像生成するとにじみ(滲み)模様のノイズがある画像が生成される現象について紹介します。
特定のモデルで DPM 系のサンプリングメソッドを使用して画像生成すると、
水を垂らしたような、水彩状のにじみ(滲み)模様のノイズがある画像が生成される場合があります。
今回のプロンプトではややわかりにくいですが、ノイズ感が残ってしまっています。
ノイズがわかりやすい例
特定の以下のモデルで発生します。
Hyper-SD(Hyper-SDXL)のLoRAをマージしたモデルでDPM系のサンプリングメソッドで上記の現象が発生する傾向にあります。
マージの繰り返しにより、Hyper-SDの影響の大きさによりノイズが強く出るか、弱く出るかの差があると考えられます。
スケジューラーにSDEが含まれるDPMサンプリングメソッド、または、Ancestral系のメソッド(DPM++ 2S a など)を利用します。
サンプリングメソッドを "Euler a" に変更します。
DPM++2Mよりノイズ感が減っています。
サンプリングメソッドがDPMであっても、スケジューラーを"DDIM"や"Cosine" に変更するとノイズ感が若干軽減されます。
サンプリングメソッドをDPMのままにして、スケジューラーを"Laplace" "KL Optimal" にすると
ノイズがよりシャープまたは幾何学的になります。プロンプトに"text"系のタグがあると、セリフの文字で画面が埋め尽くされるなどの生成結果になります。
特殊な効果のある表現としてそのまま利用する方法もあります。
(トライポフォビア的な画像が生成されるケースが多いため、ここでは結果は紹介しません。)
上記で紹介したモデルは、ノイズが出やすい代わりに、生成された画像は精密な描写になる傾向があります。
ややリアルな背景や小物を描画するのが得意なモデルです。