Stable Diffusionのサンプリングメソッドの違いにより、どのような画像が出力されるかを比較します。
Stable Diffusionには、複数のサンプリングメソッドが用意されていますが、
種類が多く、どのメソッドを使用すればよいのか迷う場合があります。
この記事では、モノクロ線画の画像背生成において、サンプリングメソッドの違いによる出力画像の違いを比較します。
SDXLのモデル"Animagine XL v3.0"を利用して比較します。
プロンプトは以下で出力します。
サンプリングメソッドの比較の前にスケジューラーの違いによる比較をします。
いくつかのモデルで、以下のスケジューラーでの出力の違いを比較します。
Karrasにはテキスト上の模様が含まれていることが確認できます。Exponential, Polyexponentialは若干グレーが多く、暗い印象があります。
Uniform,SGM uniform は白部分が多くすっきりしとした仕上がりの印象です。
色がついてしまう出力結果が含まれます。Exponential, Polyexponentialは他と比較するとグレーが若干多い印象があります。
SGM Uniformは色が乗るケースが少なく、すっきりとした結果の印象です。
SGM uniform で色が乗ってしまう出力がありますが、ほぼモノクロ線画で生成できています。
Exponential, Polyexponentialはわずかにグレーが多く、濃い印象があります。
Karrasはわずかですが、線数が多く、密度の高い印象があります。
色がついてしまう出力結果が含まれます。Exponential, Polyexponentialは色の乗るケースが多い印象があります。
SGM Uniformは色が乗るケースが少なく、すっきりとした結果の印象です。
SDEアルゴリズムの場合は色が乗ってしまう結果が多いため、SDEのないアルゴリズムを使用したほうが良さそうです。
スケジューラーの違いは、わずかな違いしかありませんが、Exponential, Polyexponentialを利用すると、若干グレーが増え出力画像が
濃くなる印象があります。Karrasを使用すると、線数や密度がわずかに増える印象があります。
Uniform,SGM Uniformを利用すると若干ですが、すっきりした画像の出力になる印象です。
続いてほかのアルゴリズムも含めたサンプリングメソッドの比較です。
スケジューラーは、SGM Uniformで比較します。
DPM++2M, DDIMは白が多く繊細な印象で、薄めの画像感があります。Euler aは背景がほとんど描画されない印象があります。
SDEのアルゴリズムは色がついてしまうケースが見られます。
シンプルな出力にしたい場合は、DPM++2M, DDIM, Euler a, UniPC などのサンプリングメソッドが向いていそうです。
画面に密度を上げたい場合には、DPM Adaptive, PLMS, Restart などのサンプリングメソッドが向いている印象です。