Stable Diffusionで手描き感のあるイラストを生成するプロンプト

手描き感のあるイラストを生成するプロンプトの紹介です。

概要

Stable Diffusionで画像を生成できますが、状況によっては、手描き感のある荒い画像、ラフ感のある画像を出力したい場合があります。
この記事では、手描き感のあるイラストを生成するプロンプトの例を紹介します。

プロンプト

モデルによって画像の出力に違いがありますが、以下のプロンプトを組み合わせると手描き感のある画像が出力できます。

  • lineart
  • outline
  • black outline
  • bold line
  • rough
  • sketch
  • Handwrite
  • Handwritten
  • Handwritten feeling


状況に応じて以下の「ゆがんだ線」プロンプトも効果があります。

  • distorted lines


手描きの場合は白背景が多いため「white background」もらしさを出すために有効です。

  • white background


効果があるかわからないですが、おまじない的なプロンプトで以下の候補があります。

  • manga style
  • g pen style
  • extra lines

モデル

Animagine 系の場合

オリジナルのAnimagine XLモデルが比較的ラフ感のある出力になりやすいです。追加学習したモデルやクオリティアップを目指して、 フォトリアリスティック系のモデルとマージしたモデルの場合は、ラフ感のある出力にはなりにくいです。

Pony Diffusion 系の場合

Pony Diffusion XLとマージしたモデルを利用すると手描き感の荒さやゆがみのある線が出やすいです。 (詳しくはこちらの記事を参照してください)
追加学習やマージが進み、写真画像やフォトリアリスティック画像を集中的に学習したモデルの場合、ラフ感のある画像ではなく、 グレースケールの画像や通常の出力とほとんど変わらない画像が生成される場合もあります。

Illustrious XL 系の場合

学習が進んでいないオリジナルに近いモデルはラフ感の強い画像が生成される傾向にあります。 線も荒れるケースが多いです。一方で、色があまり乗らず、モノクロまたはモノトーンに近い画像が生成される場合もあります。
マージが進んだモデルの場合は、ラフ感がやや落ちる傾向にありますが、色の乗りは良くなります。

線が荒れるモデル

sketchやroughを指定しても線がきれいに出力されるモデルが多く、線が激しく荒れるモデルは少数派です。線が荒れるモデルをいくつか紹介します。

  • Defacta 系モデル
  • Cocoamix 系モデル
  • Holodayo
  • Comradeship 系モデル
  • dBox
  • Illustrious
  • Leek AI
  • Aing系モデル (urang)
  • caulkinum系モデル (Pony系は線が整理される傾向にあります)
  • lizmix
  • (特定の作家学習モデル)


以下のモデルは線が少しだけ荒れます

  • Animagine 系モデル
  • 7th Anime系モデル
  • Himawarimix 系モデル
  • bulanime
  • EbaraPony 系モデル
  • CopyCat 系モデル
  • NovaAnime 系モデル
  • tPonynai 系モデル
  • White Unicorn 系モデル
  • SilverMoonMix
  • DewyskinAnime
  • jitq
  • Takio


逆にHyper系モデルはほとんど線が荒れない傾向にあります。また、Pony系モデルはフォトリアリスティック画像の学習量が多いためか、 線が整理されたグレースケール的な画像出力になるケースが多いです。

例1: Animagine XL v3.0

以下のプロンプトで画像を生成します。

Prompt and settings
Prompt: 1girl, blue hair, upper chest, white jacket, yellow choker, white background, (bold line:1.2), (black outline:0.5), (rough:1.3), Handwritten feeling, (distorted lines:0.5)
Negative prompt: worst quality, low quality, blush
Model: Animagine XL v3
Steps: 20, Sampler: Euler a, CFG scale: 7


画像の生成結果は下図です。手書き感のある画像が出力できています。
Stable Diffusionで手描き感のあるイラストを生成するプロンプト:画像1

例2: Animagine XL v3.0

以下のプロンプトで画像を生成します。

Prompt and settings
Prompt: 1girl, blue hair, upper chest, white jacket, yellow choker, (white background:1.4), (bold line:1.2), (black outline:0.5), (rough:1.3), Handwritten feeling, (distorted lines:0.5), black extra lines, g pen style
Negative prompt: worst quality, blush
Model: Animagine XL v3
Steps: 20, Sampler: Euler a, CFG scale: 7


画像の生成結果は下図です。より荒い感じの手書き感のある画像が出力できています。

Stable Diffusionで手描き感のあるイラストを生成するプロンプト:画像2

例3: Pony Diffusion for Anime v1.0

Pony Diffusion XLをマージしたモデルを利用した例です。

Prompt and settings
Prompt: score_9, score_8_up, score_7_up, source_anime, 1girl, upper chest, blue hair, wearing white jacket well, yellow choker, white background, (bold line:1.2), (black outline:0.5), (sketch:1.2), rough drawing, flat color, light color
Negative prompt: source_furry, source_pony, source_cartoon, score_4, score_3, score_2, 3d, photo, worst quality, low quality
Model: Pony Diffusion for Anime v1.0
Steps: 20, Sampler: Euler a, CFG scale: 7

線は太めですが、そこそこきれいな線のため、手描き感は少し弱めです。
Stable Diffusionで手描き感のあるイラストを生成するプロンプト:画像3

例4: Cocoa Mix Pony v7.72

Prompt and settings
Prompt: sketch, rough, lineart, 1girl, upper chest, blue hair, wearing white jacket well, yellow choker, white background, flat color, light color, score_9, score_8_up, score_7_up, source_anime
Negative prompt: source_furry, source_pony, source_cartoon, score_4, score_3, score_2, 3d, photo, worst quality, low quality
Model: cocoamixpony_v772
Steps: 30, Sampler: DDIM, CFG scale: 7

線の荒れた感が出る出力結果になり、手描き感がややあります。
Stable Diffusionで手描き感のあるイラストを生成するプロンプト:画像4

AuthorPortraitAlt
著者
iPentecのメインデザイナー
Webページ、Webクリエイティブのデザインを担当。PhotoshopやIllustratorの作業もする。 最近は生成AIの画像生成の沼に沈んでいる。
作成日: 2024-03-06
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